2006年08月14日
なにもそこまで・・・。と、いわれそうですが、ここまでこだわってみました。畳を、まるごと新品に、入れ換えるとき。 土台にあたる、畳床も、もちろん交換になります。 畳の床といえば、普通はワラの床を、想像されるかもしれませんね。 しかし、私どもでは、藁の畳はお作りしていません。 なぜかというと、 _1、ワラを育てるときに、農薬を使っている。 _2、寸法がきれいに仕上がらない。 _3、大量の虫がつきやすい。 という問題があるからです。 (これらの問題については、こちらでご説明しております。) そのため、現在は、天然の木を、柔らかく固めなおした、特殊なボードと、断熱材(発泡スチロールの、親戚みたいなものです。)を、組み合わせて、使っています。 ところが最近、シックハウスの問題も、無視できなくなってきました。 もちろん、天然の畳で、シックハウスに関係のある部分は、一切ありません。 ただ、最新の研究では「もしかしたら、気をつけた方がよいかもしれない。」と、いわれているものがあります。 それは、断熱材です。
正直言って、「断熱材を使わない。」というのは、相当コストのかかる、やり方です。 まず、畳床のすべてを、ボードに替えると、材料代はさらにかかります。 そして、畳の重さも約1.7倍になります。 これだけ重くなると、製造だけでなく、お届けの職人さんにも、大変な負担になります。 例えば、断熱材を使うと、2枚づつ運べるような、軽い畳も作れます。 すべてを、木でできたボードに切り替えると、重さは相当なものです。 そのため、敷き込みの時間も労力も2倍以上かかるのです。 これだけの負担増ですから、畳屋さんとしては、「全ボードは、やりたくない。」というのが本音です。 しかし、お客さまの不安を考えれば、そんなことは、いってられません。
断熱材の使用を、中止し、全ボードの畳床のみを、使います。 しかも、価格はすべて据え置きです。 私はなにも、すべの断熱材が悪いとは、思いません。 しかし、「悪いかもしれない」と、いわれている以上、避けた方が無難です。 また、「私は中国産の畳表でよい。」「そんなに品質にこだわらない。」という方には、従来どおり、断熱材入りで良いと思います。 ただ、私どものお客さまは、品質にこだわられる方が、ほとんどです。 ですので、今回の決定となりました。 畳Home -> 知ってください、畳のこと -> どうして、島田の畳は、こんなに重いのでしょうか? << 私が一番答えにくい質問とは? | 知ってください、畳のこと | 5分でわかる畳替え >> トラックバックこのエントリーのトラックバックURL: |